熱闘甲子園 今昔物語 88 栄光の足跡 76

第94回選抜高校野球大会

【大会期間】2022年3月18日~3月30日

 

【伝統のユニホーム 聖地で復活】

【胸に「KURASHIKI」】

胸元に「KURASHIKI」の文字がよみがえる。選抜に出場する倉敷工は、甲子園限定で伝統のユニホームを復活させる。数々の名勝負を繰り広げてきた先輩たちと同じユニホームをまとい、13年ぶりの晴れ舞台に立つ。

「KURAKO」の文字が刻まれた現在のユニホーム。

2009年開幕試合で勝利して応援席に向かう倉工ナイン。 胸に「KURASHIKI」の文字がよみがえる。

【倉敷の名を全国に】

胸に「KURASHIKI」。高校野球ファンには懐かしい往年のユニホーム。1951年から母校を率い、春夏合わせて14回の甲子園に導いた名将・小沢馨氏(2016年死去)が採用したもの。当時の倉敷市長が「倉敷の名を全国に伝えてほしい」と、倉敷の名を全国に広めるために「KURASHIKI」と刻んだとされている。まさに、倉敷市長の命だったのである。

 

【伝統のユニホームがうれしい】

過去10回出場している春の甲子園で、倉敷工は強烈なインパクトを放ってきた。記憶に新しいのは前回2009年の開幕試合。金光大阪を相手に4度の劣勢を跳ね返し、延長十二回、11―10で逆転サヨナラ勝ちを収めた。この時、中山隆幸監督は倉敷工監督1年目だった。

 

当時、主将だった頼宏樹さんは「伝統のユニホームを甲子園で再び見られるのはとても嬉しい。とにかく楽しんでプレーしてほしい」と、大会初日に和歌山東と対戦する後輩たちにエールを送った。

 

【先輩たちの思いを背負って】

「同じユニホームを着た先輩方の思いも背負い、攻めて、攻めたぎる自分たちの野球をやり抜きたい。」試合に先立つ開会式で選手宣誓を務める福島貫太主将は、決意を新たにする。

 

つづく(随時掲載)

 

参考:山陽新聞、毎日新聞、朝日新聞「バーチャル高校野球」

協力:歴代倉工野球部監督・部長、おいまつ会