(2008年)秋季中国地区大会
倉敷工4-1宇部鴻城
準々決勝倉敷工12-5作陽(7回コールド)
準決勝倉敷工2-1鳥取城北(延長12回)
決勝倉敷工4-1南陽工
準々決勝VS作陽
作陽は、(この年)岡山県秋季大会優勝校。
倉敷工は、初回3失点してしまう。しかし、その裏、2点を取り返す。この回切り込み隊長1番頼の、一振りがベンチのムードを一変させる。フルカウントから、左前への鋭い打球は、相手守備の失策を誘って一気に三塁を取る。
この頼の一撃が、倉敷工の勢いを爆発させた。その後、着実に加点して行く。8回の守備につく倉工ナイン。いや、大半の選手はホームベースに集まった。ナインは、「コールド勝ち」と、呼び戻した。「なんで、ホームベースに集まりだしたのか分からなかった。」と山形辰哉。コールド勝ちに気づかないほどナインは無我夢中だった。「作陽有利」の下馬評を覆して、12対5のコールド勝ちを収める。
準決勝VS鳥取城北
粘りと思いっきり。2対1と際どく競り勝った試合は圧巻。
初回に、1失点を献上したが、その後は再三のピンチを切り抜ける。五回無死、一、二塁は、牽制でピンチの芽を摘み取る。八回二死一、三塁も追加点を与えず、迎えた九回裏。(0対1)。九回裏一死一、二塁でエース山崎主紀が放った打球は、ライトの頭上を超えた。サヨナラ勝ちと思われたが二塁走者のスタートが遅れてホームでタッチアウト。二、三塁に走者が残ったがあとがない土壇場の場面に追い込まれる。
7番内山祐人が、カウント0-1から、真ん中低めのストレートをフルスイングしてライト前へ。内山の一打で、1対1に追いつく。沸き上がる倉工スタンド。延長十一回二死二塁のピンチもしのぎ、十二回敵出でサヨナラ勝ち。
エース山崎は、158球を投げ抜き3失策ながら、バックも要所で崩れなかった。勝利への執念はナインの心を一つにした。無心の快進撃倉敷工。倉工応援スタンドでは早くも『甲子園』という言葉がささやかれた。
つづく
随時掲載
お願い
本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事をご了承ください。
参考
山陽新聞
毎日新聞
(当時の、新聞記事を参考にして、一部を引用しています)
協力
小山 稔氏「元倉敷工業高校野球部コーチ」
神土秀樹氏「元倉敷工業高校野球部コーチ」
和泉利典氏「元倉敷工業高校野球部監督」
中山隆幸氏「前倉敷工業高校野球部部長監督」