熱闘甲子園 今昔物語 46 栄光の足跡 34

78回全国高校野球選手権大会(平成8年夏)

【概要】
1996
8月8日~821日 出場49チーム
倉敷工90中越(1回戦88)
倉敷工53東筑(2回戦814)
鹿児島実92倉敷工(3回戦818)

【おわりに2最終】
平成8年夏。10年ぶり8回目の甲子園出場。
この年の倉敷工は、どの様な戦力だったのか。その戦力を振り返ってみた。
『戦力分析』
選手層の厚さを誇る倉敷工。県内一、102人の部員のし烈な、レギュラー争い。
倉敷市中心部にある鶴形山でのトレーニング。頂上にある阿智神社の182段を駆け上がり約45時間のランニングが延々と続く。今年の冬はこのトレーニングを週3回こなした。

切れ目のない打線は、評価が高かった。藤原守二の526厘を最高に、県大会のチーム打率343厘を誇った。一試合平均得点は、6.4点と、高い高打率をマークした。

主将の、北条剛が県大会の時、大きなヤマ場だったと話す対玉島商戦。1点差の接戦をものにし、自信をつけた。
玉島商竹内監督は「北条、西川のシャープな打撃。福原の勝負強さにやられた。下位打線も息が抜けなかった。九回裏二死無塁から、決勝点を入れられた時には、精神的強さも感じた。」と話した。

勝敗のカギは、投手陣の活躍にかかっていた。
エース中原俊博の、決め球は直球。約130キロと飛び抜けた速球ではないが、防御率は、1.62。やすやすとは打たれない。中原と実力互角の、笹田和之、高本秀樹。
また、対興譲館戦で1安打に抑えた、諏訪正樹(2)
控え投手は充実していた。
『勉強になりました』
倉敷工野球部部長、中山隆幸のコメント。
「今回の、甲子園出場は、色々な事が勉強になりました。
特に、選抜優勝の鹿実戦ですね。あのスライディングは、厳しかったです。勝つ執念を感じました。この経験は、今後に役立ちます。」

『視線の先』
監督和泉利典、部長中山隆幸の視線の先は、早くも次の甲子園出場を見ていた。

 

 

つづく
随時掲載

 お願い
本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事をご了承下さい。

参考
朝日新聞「バーチャル高校野球」

山陽新聞「灼熱の記憶」
()現在、「灼熱の記憶」は、ありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
()現在、「夢フィールド」の放送は、ありません。

協力
和泉利典(元、倉敷工業高校野球部監督)

中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会