熱闘甲子園 今昔物語 47 栄光の足跡 35

第85回全国高校野球選手権大会(平成15年夏)

 【概要】
2003年8月7日~8月22日出場49チーム
優勝 常総学院、準優勝 東北

常総学院が、初優勝。この夏限りでの引退を表明していた木内監督の、花道を飾った。常総は、柳ヶ浦との接戦を制すると、続く二回戦では、リリーフが好投して、智弁和歌山を下す。鳥栖商戦は、雨によるグランドコンディション不良をついて、バント攻勢。桐生第一戦は、継投でしのぐ。
決勝は、控え選手を起用して、随所で「木内マジック」が光った。準優勝の東北は、2年生エース、ダルビッシュを軸に勝ち上がった。

今大会から、ベンチ入り選手数が、15人から18人になった。

【はじめに1】
倉敷工は、7年ぶり9回目の夏甲子園出場を決めた。
「投手はいい。守備もしっかりしている。特に、左打者が非常にしぶとい打撃をしている。こういうチームはなかなか持てませんよ。私も長く高校野球に携わってきましたけど、こういうチームは、なかなか持てませんでした。いいチームを、作っています。」
こう語るのは、元倉敷工監督小沢馨氏(故人)。
監督和泉利典、部長中山隆幸。
二人のコンビは、再び大型チームを作り上げる。

 【倉敷工猛打で夏切符】
岡山大会決勝。倉敷工が倉敷高を下し、7年ぶり9回目の夏の甲子園出場を決めた。
雨が降りしきる中、両チーム共に点を奪いあう熱戦。
倉敷工は、前半リードを奪われたが、六回に倉敷の守備の乱れを足がかりに、集中打で、一挙7点を挙げ逆転し、逃げ切った。

倉敷工 002 017 000 10
倉 敷 120 200 011  7

『レッツゴー陶山ダンダダンダダン』
三塁側倉工応援スタンドの大応援団約300人が,総立ちになって倉敷工エース陶山大介を見つめた。
倉敷工の打線が、火を噴いたのは六回。四球や敵失が続き同点に。さらに、一死満塁で、打席に立ったのは、初回に捕逸で先制点を許した萩原。「ポパイ」のテーマが鳴り響く中、萩原の打球は中継前に。
2人が本塁に帰る。湧き上がる倉工スタンド。
味方の援護を得たエース陶山は、調子を取り戻した。
最後の打者を、三振に打ち取った瞬間、大歓声と共に色とりどりのメガホンが、三塁側スタンドの宙を舞った。
行くぞ甲子園。ありがとう倉敷工業野球部。

つづく
随時掲載

甲子園出場を決め、大喜びでスタンド向かって走る倉工ナイン

萩原が、中前打を打ち、2者生還。 7対5と勝ち越す。

お願い
本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事を
ご了承下さい。

参考
朝日新聞「バーチャル高校野球」

山陽新聞「灼熱の記憶」
(注)現在、「灼熱の記憶」はありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
(注)現在、「夢フィールド」の放送はありません。

協力
和泉利典(
元、倉敷工業高校野球部監督)
中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB会
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会