熱闘甲子園 今昔物語 48 栄光の足跡 36

第85回全国高校野球選手権大会(平成15年夏)

 【概要】
2003年8月7日~8月22日出場49チーム
優勝 常総学院、準優勝 東北
忘れられない夏が開幕した。
開会式では、史上最多の4163校から勝ち上がった49代表の選手が入場行進。15日間にわたる熱戦が始まった。
倉敷工は、34番目に登場。ナインは、3万5千人の大観衆を前に、堂々とした入場行進。
それより前、球場に到着した時には、大勢の倉工ファンが、到着を待っていたのも事実。

 【はじめに】
大会第二日の、第2試合で倉敷工は、駒大苫小牧と対戦。失策やエース陶山の制球難で、大きくリードされたが、相手攻撃の途中で、大雨の影響で降雨コールドゲームになった。
西日本を襲った大雨で、応援団の乗ったバスが遅れ試合開始に間に合わない。ブラスバンド部も間に合わない。
高速道路を途中で降り、かろうじて、甲子園に到着できた控えの野球部員や生徒たち約300人が「かっ飛ばせ」「レッツゴー陶山」等と、懸命に声援を送る。
序盤から大差を付けられる展開だったが、四回途中から雨脚が強まり、二死一三塁で中断。そのままノーゲームが決まった。

倉敷工   000 00
駒大苫小牧 071 8  降雨ノーゲーム

陶山は、マウンド上で必死に緊張を抑えようとした。
初回は、自らの牽制球で無失点で切り抜けたが、二回から制球が乱れ始めた。高めに入った甘い直球を狙い打ちされ、下位打線から4連打。さらに、二死満塁から走者一掃の二塁打を浴びる。
「なぜ、打たれるのか。」考え続けるうちに益々冷静さを失っていく。
駒大の白石投手の力のある直球、スライダーに押され、三回まで無安打。四回表一死で初安打が出たが併殺打。ベンチも沈みがちで声が出ない。
四回裏二死三塁から四球を出したところで、雨がさらに強くなり、試合が中断。結局ノーゲームになった。
(チャンス貰った倉敷工だった)

つづく
随時掲載

お願い
本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事を
ご了承下さい。

参考
朝日新聞「バーチャル高校野球」
山陽新聞「灼熱の記憶」
(注)現在、「灼熱の記憶」は、ありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
(注)現在、「夢フィールド」の放送は、ありません。

協力
和泉利典(元、倉敷工業高校野球部監督)
中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB会
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会