熱闘甲子園 今昔物語 55 栄光の足跡 43

第81回選抜高校野球大会

【選抜への道】
西部地区予選
苦しみながらも、4戦全勝で県大会出場となる。

岡山県秋季大会
倉敷工10―0岡山共生
倉敷工5―4関西
二回を終え、0対4。意気消沈するナインに、中山監督が激。「終盤、必ずチャンスがある。絶対諦めるな。」
八回に同点とし、延長10回、5対4で勝つ。チーム全体に、一体感と自信が、芽生え始めた。

準決勝 倉敷工8―12玉野光南(延長10回)
3位決定戦 倉敷工6―9倉敷

秋季中国地区大会
倉敷工4―1宇部鴻城
倉敷工12―5作陽
作陽は、県秋季大会優勝校。倉工は、初回3失点。
その裏、2点を取り返す。この回、1番頼の一振りがベンチのムードを一変させる。頼の一撃が、倉工の勢いを、爆発させる。

準決勝 倉敷工2―1鳥取城北
粘りと思い切り。2対1と、際どく競り勝った試合は圧巻。
0対1で迎えた九回裏。一死二三塁で、エース山崎が放った打球は、ライトの頭上を越える。しかし、二塁走者のスタートが遅れ、ホームタッチアウト。二三塁に走者が残ったが、後がない土壇場。7番内山が0-1から真ん中低めのストレートをフルスイングして、ライト前へ。
1対1の同点とする。延長12回、摘出でサヨナラ勝ち。

決勝 倉敷工4―1南陽江
一回、1番打者頼が、初球安打で出塁。後続もたたみかけわずか、7球で5人を送り込んだ速攻。2点を先取して流れをつかむ。3回めの、中国地区優勝となる。

【秋の中国大会優勝】
昭和38年。決勝で、尾道商に7対6で勝ち初優勝。
(岡山県営球場)
昭和46年。決勝で、鳥取工に6対5で勝ち2回めの優勝。(宇部市野球場)
今回(平成20年)、決勝で南陽江に4対1で勝ち、3回めの優勝。(倉敷マスカット球場)

【34年ぶり10回めの春】
「伝統校としての誇りを胸に、目標の1勝を目指して高校生らしく、はつらつと戦う。」と、主将の頼宏樹。
エース山崎主記は、「甲子園のマウンドは楽しみ。
仲間を信じて、思い切り投げたい。」
中山隆幸監督は、「チャレンジャー精神でまずは、1勝。」と意気込むのだった。

つづく
随時掲載

お願い
本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事をご了承下さい。

参考
朝日新聞「バーチャル高校野球」
山陽新聞「灼熱の記憶」
(注)現在、「灼熱の記憶」は、ありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
(注)現在、「夢フィールド」の放送は、ありません。

協力
和泉利典(元、倉敷工業高校野球部監督)
中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB会
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会