昭和36年のドラマ10 (最終回)

土倉、永山、森脇の三人に質問をした。

Q もう一度、生まれ変わっても倉工で、野球をやりますか?

土倉 「小沢監督には、叱られてばっかりで、褒めてもらった事なんか一度もないんですけどね。それでも、小沢監督とあの時と同じメンバーでやりたいです。」

永山 「とにかく、走りますね。」

森脇 「今度は、きちっと予定を立てて、アクシデントのない様にしたいですね。小沢監督と、あの時と同じメンバーでやりたいです。」

インタビューを終えた三人は、談笑をしながら倉敷市営球場を後にした。

あの夏、倉工ナインは10代の少年には、あまりにも過酷な運命にさらされました。しかし、何も悲惨な記憶でもないのです。何物にも代えられない友情の証として誇らしい甲子園の戦いの想い出として、今も彼らの胸を熱くするのです。

あの夏の勝利の女神に見放された少年たちは、勝利以上に貴い心の糧を手に入れたのです。

おわり

がんばれ  倉工 羽ばたけ 紺碧の大空へ 倉工野球部

お願い   本文に迫力を持たせたく、敬称は略させて頂きます事をご了承下さい。

参 考  瀬戸内海放送  番組「夢 フィールド」

協 力  岡山県立倉敷工業高等学校 硬式野球部OB会