令和2年度岡山県高等学校野球大会 準決勝

5年ぶりの、中国地区大会を目指しての 準決勝。
古豪対決となった対関西戦でしたが、5対9で敗れ、明日の三位決定戦に臨む事になりました。

倉敷工  020 000 030 5
関 西  011 003 13×  9

倉工投手陣の不調が響いた。
打撃は5点を取ったので、まずまずといったところか。
2回の2点は、一死後、6番難波が四球。
7番多々野が送りバント。
8番水田レフト前ヒットで、1点。二死1塁2塁。
1番岡田センター前ヒットで1点。合計2点。
8回表。一死2塁からピンチヒッター坂元のセンター前で、3点目。
1番岡田四球で、二死1塁2塁。
2番宗岡レフトオーバーの2塁打で、この回3点目で合計5点を上げる。
関西、7回の1点が、倉工にとって大きい。
明日の、三位決定戦は、投手陣の整備が急務だろう。


挨拶が終わり、さあ行こう。


がんばれ 水田投手。


残念。明日は勝つぞ。

春風爽快 キセキの春 23

「緊張感を、力に替えろ」
中山監督のゲキが、飛んだ。
第81回選抜高校野球大会。開幕試合。

金光大阪 210 120 003 001 10
倉敷工  100 301 013 002 11

倉敷工オーダー
捕  頼
中  井上
遊  三村
二  三木
一  日下
三  内山
投  山崎
投  早藤
右  山形
H右 内田
左  岡田
代走 池田
左  山本

4回裏。3点差を追う倉工は、3番三村が2死二三塁から左越えに3ランを放ち、4対4の同点に追いつく。積極果敢な攻めと粘り強い守りで、先行する金光大阪に食らいつく倉工。「諦めるな。」「どんな事があっても諦めるな。」中山監督の檄が聞こえて来る様な熱戦が続く。
6対6で迎えた9回表。金光大阪は、3本のヒットと、悪送球を絡め決定的ともいえる3点を奪い、倉工を突き放す。
試合巧者の金光大阪にしてみれば3点は大きい。
だが、倉工は諦めない。
9回裏の倉工。四球出塁の日下が、果敢な盗塁を決めると、内山、早藤、山形の下位打線が3連続タイムリー。土壇場で、3点を奪い9対9の同点。
まだ、1死でランナー山形が三塁に残る。
打者山本の場面。倉工ベンチは、スクイズで勝負に出るもホームのクロスプレーで主審の「微妙なアウト判定」があり延長へ。
延長12回、再び試合が動く。
この回、1点を奪われた倉工は、相手エラーと、2番井上の絶妙のプッシュバント。
3番三村のセンター前ヒットで1死満塁。
ここで、ヒットのなかった4番三木が、気持ちで一二塁間を破ったタイムリーで同点。
5番日下は、外角高めのストレートを完璧に捕らえライトへヒットを放ち劇的な、サヨナラ勝ちを収めた。
力を出し切って戦った両校。
歓喜に湧く、倉工応援アルプススタンド。地鳴りのような歓声が響き渡った。
歓喜のあまり涙を流す女子生徒。これは、34年ぶりの執念か。
そして、選抜34年ぶりに、肩を組んで校歌を歌ったのだった。


けがから復帰し、懸命のプレーを見せる岡田選手


延長12回裏倉敷工2死一、三塁、日下が右前へサヨナラ打を放つ


劇的なサヨナラ勝ちをおさめ。春34年ぶりの校歌を大合唱する倉敷工応援席


開幕試合を逆転サヨナラで制し、大喜びで応援席に向かう倉敷工ナイン

 

つづく
随時掲載

お願い
本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事をご了承下さい。

参考
山陽新聞
毎日新聞
(当時の、新聞記事を参考にして一部を引用しています。)

協力
小山 稔氏「元倉敷工業高校野球部コーチ」
神土秀樹氏「元倉敷工業高校野球部コーチ」
和泉利典氏「元倉敷工業高校野球部監督」
中山隆幸氏「前倉敷工業高校野球部部長監督」