春風爽快 キセキの春 7

(2008年秋)岡山県西部地区予選(リーグ戦)
倉敷工31倉敷南
倉敷工80水島工(7回コールド)
倉敷工32玉野商
倉敷工76倉敷

地区予選を、全勝で乗り切り県大会へ。
当HPが、見た目であるが、やはり打撃力が不足しているようだった。
かつての、名監督OB小沢馨が、倉敷工を率いていたチーム。
小沢は、相手投手が、どんな投手が来ても、打ち崩す打撃力のあるチームを、一番の理想とし、さらには、何手も先を見据えて、今を最善の手を打つ事で、知られている。
また、2019年度、岡山県高校野球連盟から、【育成功労者表彰】を、受賞し、永く倉敷工監督を努めたOB和泉利典。和泉は、その小沢野球を追いかけ打撃力のあるチームを目指した。和泉は、4回甲子園に出場。
昭和61年夏『石井-水本』のバッテリーを擁して、初の甲子園の、土を踏む。(OB水本勝巳氏は、現在広島カープ2軍監督。昨年、倉工創立80周年記念事業で、倉工体育館において、記念講演を、行いました。)
この時コーチではあったが、実質には、和泉が、鍛え上げたチームだった。監督としては、2度の甲子園を経験。(当HP、捲土重来平成8年の夏を、参照して下さい。)
4回目は、平成21年総監督として出場。(連載中当HP春風爽快キセキの春を参照して下さい。)
和泉は、甲子園で10試合戦った。当HPが、倉敷工監督中山隆幸に尋ねた。
「今年のチームの、打撃力は、どんなものか。」すると、中山は「やはり、打てないんです。打てないから、バントをしたり、スクイズをしたり、盗塁等をして、点を取っているんです。」そして「もっと打撃力を上げていかないと、いけませんね。」さらに、中山は、「選手の野球へのひたむきな姿勢が、うちの持ち味。ずば抜けた選手はいませんが、目標である、甲子園に向かって、がむしゃらに頑張ります。」中山の視線は甲子園。
選抜切符を勝ち取るためにも、県大会を勝ち上がれ倉敷工。

 つづく
随時掲載

お願い
本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事をご了承下さい

参考
山陽新聞
毎日新聞
(
当時の、新聞記事を参考にして、一部を引用しています)

協力
小山 稔氏「元倉敷工業高校野球部コーチ」
神土秀樹氏「元倉敷工業高校野球部コーチ」
和泉利典氏「元倉敷工業高校野球部監督」
中山隆幸氏「前倉敷工業高校野球部部長監督」

令和元年度おいまつ会入会式について

令和2年2月29日(土)10時より、岡山県立倉敷工業高等学校体育館において、令和元年度おいまつ会入会式を挙行いたしました。コロナウイルス対策として、1・2年生、吹奏楽、応援団を不参加とし、また、内容を一部省略した形式で行いましたが、厳粛に式は進み、無事、新会員307名を迎えることができました。新会員の皆様、母校とおいまつ会の発展のために、いっしょにかんばっていきましょう。

     

1 開 式

2 校歌斉唱

3 おいまつ会会長挨拶

4 おいまつ会名誉会長挨拶

5 表彰状授与

6 記念品贈呈

7 新会員代表挨拶

8 役員紹介

9 事務連絡

10 閉 式

2.役員出席者(敬称省略)

    • 会 長  日下 誠
    • 副会長  生田 岩雄・木村 義夫・三好 修一・三宅 香
    • 企画委員 梶原  忠・小山  稔・守屋 文明・渡邊 英次・稲田 祐希

3.おいまつ会表彰者

「科学技術文化功労賞」

 

・危険物取扱者甲種免状取得

工業化学科3年
池上 竜空
稲角 一馬
川田 悠太

 

・第51回岡山県高等学校美術展岡山県高等学校美術部協議会会長賞(第二賞)受賞

ファッション技術科3年
三宅 春香

4.スナップ写真

 

 

春風爽快 キセキの春 6

久しぶりに、当HPが、倉工グランドに、立ち寄ってみた。驚いた。びっくりした。
何がびっくりしたか。それは、選手の体格が、大きくなっていた事。思わず、監督中山隆幸に、話しかけた。「みんな、大きくなったなあ。」久しぶりとはいえ短期間での事。何が、そうしたのだろうか。「練習が、終わったら、まずは、食べる事。」中山の、声が響く。選手は、女子マネージャー二人が、どんぶりに盛ってくれたご飯に駆け寄って来る。ふりかけを、かけただけだが、みんなおいしそうにほおばる。約3時間の練習後に、見られる光景。他校に比べ、小柄だった倉工選手。「体格の違いからくるパワー不足は、明らか。」と部長を13年間も努め、2度の夏の甲子園を経験した中山は言う。中山は、スポーツ栄養学を受講。「練習後、すぐに食べる事が良質な筋肉作りに、繋がる。」と中山。粉末のプロテインを取るチームもあるが「ご飯を、しっかり噛んで食べる。選手として、身体を大きくする事。食べる事の大切さを学んでほしい。」
狙い球を決めて積極的なフルスイングがチームのモットー。打撃練習を見ながら指揮官は「スイングが力強くなってきた。打球に鋭さが増し、飛距離も出て来ている。」と。
指揮官の(食育)にも通じる指導は、選手に意外な変化をもたらした。
ある選手の母親が言った。「間食や好き嫌いをしなくなり、送り迎えをする時小さな声で【ありがとう】と言ってくれるようになった事がうれしくて。」
体格だけでなく心のたくましさも感じさせていく倉工選手。
確かな足取りで、新化して行く倉敷工。
こうして、迎えた(2008年秋)岡山県西部地区予選だった。

つづく
随時掲載

お願い
本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事をご了承下さい。

参考
山陽新聞
毎日新聞
(当時の、新聞記事を参考にして、一部を引用しています)

協力
小山 稔氏「元倉敷工業高校野球部コーチ」
神土秀樹氏「元倉敷工業高校野球部コーチ」
和泉利典氏「元倉敷工業高校野球部監督」
中山隆幸氏「前倉敷工業高校野球部部長監督」

春風爽快 キセキの春 5

「すまんなあ。本当は、もっと強くして渡さんといけんのに。」倉敷工監督で、今季(2008年)から、総監督に就任した和泉利典が、新監督の中山隆幸に、語りかけたのだった。秋の新チーム(2008年)の、2年生は岡山県一年生大会で、県内でも全く実績のないチームに、一回戦で敗れるという屈辱を、味わっていた。この一年生大会は、優秀校になった場合、甲子園に出場するケースが多い事で知られている。平成8年の倉敷工は、その一年生大会で優秀校に輝いていて、見事に夏の甲子園に出場している。(当HP、捲土重来平成8年の夏を参照して下さい)
ある日、当HPが、倉工グランドに立ち寄って、秋の新チーム(2008年)の状態を見た。選手の身体が小さい事に、驚くと共に打撃力のなさに、気づいた。打球が、遠くに飛んでいない。中山が、ノックを始めた。失策も多い。『打てない』『守れない』という、状態だった。

こうした中、一人の選手に注目が集まった。キッパリとした、物言いと、強いリーダーシップで、チームをまとめようと、必死さが伝わってくる選手。主将で、捕手の頼宏樹だった。その頼が、ある選手に、キッパリとものを言い指示をした。するとそこにいたOBが、「ナイスアドバイスじゃ。」頼は、グランド内外で、チームを牽引。バットコントロールも良く、指揮官が、一番打者として、切り込み隊長に指名。また、野球を良く知っている。指揮官が、最も信頼を寄せる選手でもある。

夏の、岡山県大会一回戦。倉敷工は、おかやま山陽に、10対11でサヨナラ負けを喫す。強敵とはいえ、まさかの初戦敗退。屈辱的な、敗戦は新チームにも、暗い影を落とした。しかし、不安と危機感が増す一方で、少しづつ選手の意識が、変わり始める。【自分たちは、力がない。開き直ってやるしかない。】弱いと自覚しているからこそ、懸命に練習して行く倉工ナイン。何度も、ノックを受け、バットを振り込み、9月の西部地区予選、10月の県大会に備えた。当HPは、今日も倉工グランドに、立ち寄ってみたが、主将頼宏樹の、あごは汗が、いや、倉工選手全員から、したたり落ちていた。

つづく
随時掲載

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本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事をご了承下さい

参考
山陽新聞
毎日新聞
(当時の、新聞記事を参考にして、一部を引用しています)

協力
小山 稔氏「元倉敷工業高校野球部コーチ」
神土秀樹氏「元倉敷工業高校野球部コーチ」
和泉利典氏「元倉敷工業高校野球部監督」
中山隆幸氏「前倉敷工業高校野球部部長監督」