熱闘甲子園 今昔物語 57 栄光の足跡 45

第81回選抜高校野球大会

【概要】
2009年3月21日~4月2日(平成21年)
出場32チーム入場曲「キセキ」
優勝 清峰(長崎)、準優勝 花巻東(岩手)
体調不良の多い選手の中、「1球への集中」が目立つ。
高校生の秘めたる力を、見せつけた大会だった。
大会前半、極度の緊張と寒さの影響で、軽い脱水症状で足をつる投手が数人いた。季節の変わり目。体調管理の厳しさを、感じた大会でもあった。

【はじめに3】
34年ぶりの因縁の対決は、またも1点差。
前回は、激しい打撃戦の末、16対15で勝利。今回は中京が、6対5で倉敷工を振り切って、春夏の甲子園で、全国最多の通算122勝を挙げた。
スタンドでは、当時の選手が、感慨深げに試合を見守っていた。

中京大中京 230 100 000 6
倉 敷 工 010 004 000 5

倉敷工投手 山崎
本塁打

倉敷工は、持ち前の粘り強さを十分に発揮したが、序盤の失点が響き、あと一歩及ばなかった。
一回、2四死球などで、一死二三塁のピンチを招くと中京4番打者のレフト前打を野手が後逸し、2点を献上。二回は、失策、四球と、長短打で3点を失った。
エース山崎は、甘い変化球を痛打され、守りも浮足立っていた。後の追い上げを考えると、余計に悔やまれる失点と言えよう。しかし、六回の集中打はさすが。真骨頂のしぶとさを見せつけた。
四回までに、6点をもらった中京エース堂林(のちに、広島カープ入り)は、制球が甘くなった六回。
井上の、三塁強襲安打と四球の後、三木がショート強襲安打を放ち、井上が生還。さらに、二三塁から日下が、センター犠打。さらに、山形のセンター超え二塁打。そして、山崎のレフト前打で、1点差に迫った。この勢いで、終盤もう一押しが欲しかった。


つづく
随時掲載

お願い
本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事をご了承下さい。

参考
朝日新聞「バーチャル高校野球」
山陽新聞「灼熱の記憶」
(注)現在、「灼熱の記憶」は、ありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
(注)現在、「夢フィールド」の放送は、ありません。

協力
和泉利典(元、倉敷工業高校野球部監督)
中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB会
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会

熱闘甲子園 今昔物語 56 栄光の足跡 44

第81回選抜高校野球大会

【概要】
2009年3月21日~4月2日(平成21年)
出場32チーム入場曲「キセキ」
優勝 清峰(長崎)、準優勝 花巻東(岩手)
「野球は、投手力。」を、改めて実証した大会だった。
19奪三振の興南島袋。9回を無安打に封じたPL学園中野。技巧派の利府塚本ら参考になる好投手が多かった。大会を通じ四死球206。失策66は、過去10年間で最小。ボール1個分低くなったストライクゾーンの影響により、打撃陣の低調さが目についた。
バントミスなど、全体的に攻めが淡泊。初球の明らかなボール球に手を出す事も目についた大会だった。
テンポのいい試合はいいが、積極性と混同してはいけないであろう。

【はじめに2】
「好球必打。」「(バットを)振り切れ。」「スピード重視の野球。」
ボール球には、絶対に手を出さず、「いける」「打てる」と思った球は、1球目から積極的に打っていく倉敷工が、大接戦を制した。

金光大阪210 120 003 001 10
倉敷工 100 301 013 002 11
(延長12回)
倉敷工投手 山崎→早藤
本塁打 三村

『開会式直後の、開幕試合』
『超満員の、甲子園球場』
常に追う展開だった、倉敷工が18安打で、投手陣を盛り立てながら、開幕戦を劇的に飾った。
延長12回、三村、三木らの連打で追いつくと、日下がライトへ決勝打を放った。20安打した金光大阪の攻撃も迫力あったが、守備で粘り切れず甲子園初勝利を土壇場で逃がした。参考までに、金光大阪は、安打20。二塁打7。三塁打1。本塁打1。失策3。
倉敷工は、安打18。二塁打4。三塁打1。本塁打1。失策1。
2回戦は、プロ注目堂林のいる、超名門中京大中京だった。


つづく
随時掲載

お願い
本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事をご了承下さい。

参考
朝日新聞「バーチャル高校野球」
山陽新聞「灼熱の記憶」
(注)現在、「灼熱の記憶」はありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
(注)現在、「夢フィールド」の放送はありません。

協力
和泉利典(元、倉敷工業高校野球部監督)
中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB会
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会