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第94回選抜高校野球大会

【大会期間】2022年3月18日~3月30日

■ 倉敷工、強打沈黙す
和歌山東 000 001 000 07 8
倉敷工  001 000 000 01 2
(延長11回)
和歌山東 麻田―田村―麻田―山田―麻田
倉敷工  高山―近藤
本塁打

和歌山東投手陣の粘りが勝利を生んだ。麻田は力強く右腕を振り、9回を投げて被安打4、失点1。ピンチで救援した田村、山田の両右腕も、緩い変化球を大胆に使って要所を締めた。無失策で守備も堅く、相手に付け入る隙を与えなかった。倉敷工の高山も力投したが、最後は力尽きた。

エース高山奮闘も延長十一回、力尽きる。

スタミナ強化が実り力投するエース高山

試合に敗れ、引き揚げる倉敷工の選手。

〚延長で涙、奮闘にスタンドから拍手〛

ベンチ前で和歌山東の校歌を聞く倉敷工ナインに、冷たい雨が打ち付けた。13年ぶりの勝利に届かず、主将の福島は「持ち味の打撃で力を出せず、悔しい思いしかない」と肩を落とした。

昨秋の公式戦で出場校中3位の打率を誇った強力打線は沈黙。9回までわずか2安打に抑えられた。相手の右横手・麻田のクセのある球筋に手を焼き、「2回りめから焦りも出て、余計に捉えられなかった」と高田監督も振り返る。

打開策が見い出せないまま回は進み、福島・日向・若林の中軸は内野安打1本に封じられた。

10回まで6安打1失点と奮闘したエース高山は、球数130球を超えた11回に打ち込まれた。「ミスから気持ちを切り替えられなかった」と悔しさをにじませる。10回1死一、二塁の場面では、一塁走者がアウトカウントを誤り、右飛で飛び出してサヨナラ機を逃したことを引きずったという。指揮官は「実戦不足の影響はある」と語った。

■ 実戦不足のまま迎えた選抜
コロナの影響で全体練習が本格化したのは開幕1か月前。対外試合もほとんどできないまま選抜に突入せざるを得ず、指揮官は選手をかばった。

県勢最多となる甲子園春夏通算25勝を誇る古豪・倉敷工の挑戦は、大会初日に幕を下ろした。福島は「今日の経験を糧に戻って来たい。また一から」と前を向く。

深い敗北感は、夏の大舞台でしか晴らせない。

つづく(随時掲載)

参考:山陽新聞/毎日新聞/朝日新聞「バーチャル高校野球」
協力:歴代倉工野球部監督部長/おいまつ会

倉工祭 文化の部

「倉工 万博」

今年の「倉工祭 文化の部」は、11月7・8日に盛大に開催されました。今回で77回を迎え、一般公開となった8日(土)は、9時30分の開始と同時に正門受付には長蛇の列ができ、倉工人気の高まりがうかがえました。

今回は、生徒会から「今年はクラスの展示や模擬店に力を入れたいので、各科の展示はなくしたい」との意向を受け、おいまつ会では「今までにない趣向を考えたい」と検討を重ねてきました。

生徒会の「テーマ もの作りの万博」を受け、おいまつ会は、京都に本社を置き電子部品と電子機器を扱う大手企業「京セラ」に、「何か展示できるものはないか」と手紙を送りました。その結果、本校31年E科卒の伊藤謙介氏による「ものつくりの原点」と題した講演会DVDを紹介していただきました。伊藤氏の名前は早くから候補に挙がっていましたが、おいまつ会の日下誠会長はDVDを見て「感銘を受けました。勉強の参考になりました」と話していました。

もう一つの目玉は「倉工野球部の歴史と甲子園での活躍」です。第81回選抜の開幕試合、倉工―金光大阪の試合を最初から最後まで上映し、見学者は椅子に座って「ナイスバッティング」「ナイスバント」と拍手しながら観戦していました。中には、勝利後の校歌を一緒に歌う人もいました。他にも、36年の倉工―報徳学園戦や、歴代選手のインタビューDVD、写真展示も公開しました。

今夏、女子ソフトボールで県大会初優勝の立役者となった中学3年生は、「倉工野球部かっこいい。野球部員たくさん見かけましたよ。実はこのスリッパ、○○選手のものを借りたんです」と話し、倉工野球部の歴史も知ることができたようで、とても満足した表情で倉工を後にしていました。

がんばれ 倉工
咲き誇れ 倉工祭

 

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第94回選抜高校野球大会

【大会期間】2022年3月18日~3月30日

第94回選抜大会が19日、甲子園球場で開幕した。開会式では、倉敷工の福島貫太主将が選手宣誓を行った。

開会式で、行進する倉敷工の選手。

 

選手宣誓する福島貫太主将。

〚倉敷工・福島主将 選手宣誓〛

<選手宣誓全文>
「夢と志が人生をつくる。当たり前だった日常が失われて3年がたちます。今なお、世界中でパンデミックが起こり、多くの人たちが苦しみや困難に立ち向かっています。それでも、私たちは一歩ずつ歩んできました。
甲子園に立つまでに、たくさんの方々に支えられてきました。今、野球ができているのも、その人たちのおかげです。聖地・甲子園という舞台に立てることに感謝します。
そして、私たちの最大の理解者であり、応援してくれている家族に感謝します。ありがとう。夢と志を持ち続け、これからの未来に向かって1日1分1秒を大切に歩んでいきます。
ファイティングスピリット、フレンドシップ、フェアプレー。甲子園に立つ喜びを胸に、最後まで諦めることなく、正々堂々とプレーすることを誓います。」

〚感謝を全面に出す〛
「大好きな野球ができることに感謝します。」

福島は、コロナ禍で改めて実感した球児としての喜びを素直に表現したといえよう。リハーサルとは違い、多くの観客が見守る中、引き締まった表情で堂々と大役を全うした福島。実は、司会者に名前を呼ばれた時から足が震えるほど緊張していたというが、「心の中で『できる』と唱えた。100点だと思う。」と振り返った。

福島は、全体練習の中止や対外試合の制限を強いられながらも気持ちを切らさず、鍛錬してきたチームメイト・仲間たちと一緒に宣誓文を考えた。憧れの甲子園に立てることや、これまで支えてくれた家族への感謝を前面に出し、夢や志を持つ大切さに触れた福島だった。

現在、福島は社会人野球・JFE西日本で頑張っている。

つづく(随時掲載)

参考:山陽新聞、毎日新聞、朝日新聞「バーチャル高校野球」
協力:歴代倉工野球部監督・部長、おいまつ会