春風爽快 キセキの春 20

第81回選抜高校野球大会の組み合わせ抽選会が、毎日新聞大阪本社で、開かれた。34年ぶり10回目の出場となる倉敷工は、開会式直後の開幕試合で、金光大阪と対戦する事が決まった。

抽選会には、宮野義治部長、中山隆幸監督、主将の頼宏樹が、出席。3人は、午前8時すぎに、会場入りした。

頼が、緊張した表情で、26番目に抽選に臨むと、引いた番号札は、大会初日第一試合を示す「2」だった。

くしくも、前回出場した34年前に続いての開幕試合。この時は中京(現中京大中京)に、16対15という激戦の末、勝っている。【当、HP。カテゴリーの中風雲の奇跡涙の甲子園を参照して下さい】

「運命を、感じる。」と、中山監督は感慨深げ。「開会式直後だけに、いかに、早く気持ちを、切り替えられるかが、鍵になる。」と、話した。一方、倉敷に、残った、他のナインは、和泉利典総監督の、指揮のもと、雨天のため、校内で練習していた。

筋トレやランニングの、最中宮野部長から和泉総監督へ組み合わせの、知らせが入った。そして、和泉総監督が、全員を集め、組み合わせを、知らせたのだった。

昨秋の、中国地区大会や、明治神宮野球大会でも、開幕試合を、経験しており、日程を聞いてもナインは平然。照準が決まった事で、士気は、一層高まった様子。

7年ぶり2回目出場の金光大阪。金光大阪は、近畿地区大会準決勝で、優勝した天理に惜敗したが、初戦で智弁和歌山、準々決勝で大阪桐蔭をともに接戦で下しセンバツ出場を決めた強豪チーム。

和泉総監督は、「改装された、甲子園での第一試合。しかも、超満員の中での試合は、楽しみ。」と。

平成の大改修を終えた『新生甲子園』に、こけら落としとなる倉敷工(三塁側)対金光大阪(一塁側)まるで「野球の神様」に引き付けられる様に名門クラスの復活が目を引く。倉敷工『新生甲子園』に築くか新たな伝統。

つづく
随時掲載

お願い
本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事をご了承下さい。

参考
山陽新聞
毎日新聞
(当時の、新聞記事を参考にして、一部を引用しています)

協力
小山 稔氏「元倉敷工業高校野球部コーチ」
神土秀樹氏「元倉敷工業高校野球部コーチ」
和泉利典氏「元倉敷工業高校野球部監督」
中山隆幸氏「前倉敷工業高校野球部部長監督」

 

春風爽快 キセキの春 19

「甲子園は、最初からそんなに意識していなくて、たまたま運よく行けたものですから。」
「(当時は)テレビはないし、絵はないし。あるのはラジオから聞こえてくる大歓声だけで。」
「甲子園は、あの前に立っただけで、こんなに大きな建物かと、びっくりして。中に入って練習の時、こんなに大きなグランドなのかと、びっくりして。そして、開会式の時、こんなに大勢の人なのかと、びっくりして。」
「試合になった時あの大歓声で、第一球はどこに投げたのか、わからない状態でした。」 こう話すのは、倉敷工元監督小沢馨氏(故人)。2005年KSB瀬戸内海放送で、放送された、『夢フィールド』という番組で、御出演された小沢氏が、述べたお言葉である。【当、HP。カテゴリーの中、風雲の奇跡初陣倉敷工を参照して下さい。】

甲子園は、何もかも大きい。そして大歓声。勝敗のカギを握るのは、内外野の連携プレー、カバーリング、そして走塁であろう。
甲子園の、広さを体感しようと、倉工ナインは、3月11日、倉敷市鶴の浦にある、社会人野球JFE西日本が練習するJFE健保球場で練習した。(現在JFE健保球場は、ありません。)
倉工第2グランドの、約2倍の広さとあってナインは戸惑い気味だった。練習前、中山隆幸監督は、「練習は、ウソをつかない。」とナインを激励。しかし、守備練習ではエラーが続出した。
辻田浩一副部長は、「ボールの返球や走塁のタイミングが合わず、新しい課題が見つかりました。」と険しい表情。
外野手の山形直哉は「久しぶりの球場練習で走塁の判断がつきにくかった。早く慣れて甲子園では、100%のプレーをしたい。」と意欲を見せた。練習終了後、ナインは主将頼宏樹を中心として、30分いや1時間近くミーティングをしたのだった。
「あの時のミーティングは、頼を中心に長くやっていましたよ。」と中山監督。倉工ナインは、さらに倉敷マスカット球場でも練習試合を行い、広い甲子園に対しての感覚を、磨いたのだった。

行くぞ。34年ぶり10回目のセンバツ。第81回選抜高校野球大会。
待ってろよ。阪神甲子園球場。

つづく
随時掲載

お願い
本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事をご了承下さい。

参考
山陽新聞
毎日新聞
(当時の、新聞記事を参考にして、一部を引用しています)

協力
小山 稔氏「元倉敷工業高校野球部コーチ」

神土秀樹氏「元倉敷工業高校野球部コーチ」

和泉利典氏「元倉敷工業高校野球部監督」

中山隆幸氏「前倉敷工業高校野球部部長監督」

春風爽快 キセキの春 18

『粘り強くまず一勝を。生徒らナイン激励』
『壮行会でセンバツ旗。頼主将の手に』
(2009年平成21年)3月10日付山陽新聞、毎日新聞に、大きく報じられた見出しである。
第81回選抜高校野球大会に出場する倉敷工野球部の、壮行会が、倉工体育館であり、倉工ナインが、大舞台での活躍を、誓ったのだった。壮行会には、全校生徒約700人が出席。毎日新聞岡山支局長から、福田憲治校長に、渡された校章入りのセンバツ旗が福田校長から、頼宏樹主将に、手渡された。福田校長は「粘り強く思いっきりのいい倉工野球で、まず一勝し、地域の期待に、答えてほしい。」と、激励。出席した倉敷市伊東香織市長から「倉工復活を、みんなが応援している。優勝を目指して下さい。」と、エールが、送られた。そして、宮野義治部長が、ベンチ入り18選手を一人ずつ紹介。中山隆幸監督が、出場までの経過を報告した。
そして、全員で校歌を斉唱し、応援団から盛大なエールが送られた。
頼主将は「一年生大会では、悔しい敗北を味わい甲子園を遠く感じた。しかし、諦めずに一所懸命に毎日練習をし、念願の甲子園出場を果たせた。感謝の気持ちを、忘れず中国地区代表の名に恥じないプレーで、一戦一戦戦って来ます。」と、決意を述べ、大きな拍手を、浴びながら倉工ナインは退場した。
倉敷工は、岡山4位校として、臨んだ昨年秋の中国地区大会で、37年ぶり3回めの優勝。早いカウントから、積極的打撃で、全4試合二ケタ安打。エース山崎主記を軸に、粘り強く守った。
ベンチ入り18選手紹介
部長宮野義治
監督中山隆幸
(投)山崎主記
(捕)頼宏樹
(一)日下太希
(二)三木大知
(三)内山祐人
(遊)三村延寛
(左)岡田直也
(中)井上裕太
(右)山形直哉
(控) 吉田直希
早藤達哉
片山 僚
廣田 俊
池田郁弥
神浦拓矢
内田貴之
内田修平
山本篤貴

つづく
随時掲載

お願い
本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事をご了承下さい。

参考
山陽新聞
毎日新聞
(当時の、新聞記事を参考にして、一部を引用しています)

協力
小山 稔氏「元倉敷工業高校野球部コーチ」
神土秀樹氏「元倉敷工業高校野球部コーチ」
和泉利典氏「元倉敷工業高校野球部監督」
中山隆幸氏「前倉敷工業高校野球部部長監督」