熱闘甲子園 今昔物語 60 栄光の足跡 48

第81回選抜高校野球大会
【概要】
2009年3月21日~4月2日(平成21年)
入場曲「キセキ」
幕試合 倉敷工11―10金光大阪
二回戦 中京大中京6―5倉敷工

【まとめ3】
『脅威の追撃あと一歩』
『序盤の失点最後まで遠く』
中京大中京 230 100 000 6
倉敷工   010 004 000 5

序盤は、完全な中京ペース。エース山崎は、二回までに4四死球を与え、早々と5点を失う。しかし、二回、8番内山の、内野強襲安打で、何とか1点を返す。山崎は尻上がりに、調子を上げて行き、相手の追加点を1点だけに抑え、味方の奮起を待った。
打線が応えたのは六回。2番井上の、内野安打。
4番三木。6番山形らの、二塁打などで、4点を返す。
2戦連続での、大逆転の予感に、沸き立つ甲子園。
が、最後は一歩及ばなかった。

『冬の猛練習超美技で息を吹き返す』
何度も何度も這い上がる倉敷工。「粘りの倉工」が、またまた出現した。五回の守り。二死一三塁。マウンドに伝令の内田が駆け寄った。「内角で、ゴロを打たせろ。」内野陣は、ハッとした。「守りで、リズムを作る、倉工野球を思い出せ。」中山監督の激に、聞こえたナイン。「オレたちが守る。」口々に言い残して守備位置に散った。打席には、中京1番山中。4球目。
山崎の投じた直球は内角へ。しかし、乾いた打球音。
土煙を上げて、センター方向へ。抜けたー、かに見えた。
すると、二塁手の三木が、横っ飛び。「バシ。」
グラブに収めた。トスを受けた、遊撃手三村がベースを踏みチェンジ。
「ウオー。」静まり返っていた、倉工一塁側アルプス席が、息を吹き返した。

昨秋の公式戦15失策。練習時間の多くを、守備に割いた冬の練習成果が、凝縮された超美技だった。

『夏に帰って来いよ』
失策は、初戦一つ。この日は二つ。
甲子園の魔物に愛された倉工ナインは、口を揃えた。
守備をもう一度鍛え直す。」
勝者よりも、敗者に大きな拍手が、語りかけていた。
「夏に帰って来いよ。」と。

2回裏。倉工2死一二塁。 内山が、一塁強襲の適時打を放つ。

6回裏。倉工1死二塁。 山崎が、左翼線適時打を放つ。

力投する、倉工エース山崎。

9回。逆転を信じて大きな声援を送る、倉工応援団。

6回裏。倉工無死一二塁。 三木の、遊撃強襲二塁打で、井上が生還。

中京大中京に惜敗し、甲子園の土を持ち帰る、倉工ナイン。

つづく
随時掲載

お願い
本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事をご了承下さい。

参考
朝日新聞「バーチャル高校野球」
山陽新聞「灼熱の記憶」
(注)現在、「灼熱の記憶」は、ありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
(注)現在、「夢フィールド」の放送は、ありません

協力
和泉利典(元、倉敷工業高校野球部監督)
中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB会
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会

熱闘甲子園 今昔物語 59 栄光の足跡 47

第81回選抜高校野球大会

【概要】
2009年3月21日~4月2日(平成21年)
入場曲「キセキ」

開幕試合 倉敷工11―10金光大阪
二回戦 中京大中京6―5倉敷工

【まとめ2】
『これが粘りの倉工野球だ』
金光大阪210 120 003 001 10
倉敷工 100 301 013 002 11

43000人が見守ったゲームを支配していたのは、金光大阪だった。しかし、倉敷工ナインは、最後まで諦めていなかった。
四回裏に3点差。八回にも1点差を追いつくが、九回にも3点を奪われ、6対9に。不安に包まれる倉工アルプススタンド。だが、ここから脅威の粘りを見せる。1点を返し、なお1死一二塁。8番山形の打球が、ライト線を破る同点三塁打。山形、三塁上でガッツポーズ。
十二回裏に1点をリードされたその裏。四回に同点本塁打を打った三村が出塁し、1死満塁の好機を作る。
次の打席には、ここまで無安打の4番三木。スタンドから、「三木、打ってくれ。」と、祈りにも似た声援が飛んだ。三木は、打席に入る前、中山隆幸監督から「お前なら打てる。」と言われ不安が消え、打てる気になったという。「ここで、同点にして、日下に任せよう。」その通り、適時右前打を放って、同点に追いついた。
『甲子園のヒーローになるんだ』
『(チャンスが)来た来た』と日下。打席に入った日下。3球めを打ち返し、見事ヒーローになる。
「リズム作れた」倉敷工中山隆幸監督開幕戦という事で、私も緊張した。しぶとい守りが身上だが、ピンチでもしっかり守って、リズムを作れた。
選手たちの粘り強さに驚いた。何試合やったかわからないぐらい疲れた。

「さあ、本番」開幕試合で対戦する金光大阪と倉敷工の選手たち。

得点に盛り上がる、倉敷工の生徒

延長12回裏。倉敷工2死一三塁。日下が、右前へサヨナラ打を打つ。

延長12回裏2死一三塁。
三塁走者、三村は日下の適時打で生還。
サヨナラ打となる。

サヨナラ打を放った日下(右橋)を迎える、倉敷工ナイン。

12回裏。倉敷工2死一三塁。
日下の、右前打で、三村が生還して11対10で、サヨナラ勝ちする

逆転サヨナラ打で金光大阪を下し、校歌を歌う倉敷工ナイン。

つづく
随時掲載

お願い
本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事をご了承下さい。

参考
朝日新聞「バーチャル高校野球」
山陽新聞「灼熱の記憶」
(注)現在、「灼熱の記憶」は、ありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
(注)現在、「夢フィールド」の放送は、ありません。

協力
和泉利典(元、倉敷工業高校野球部監督)
中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB会
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会

熱闘甲子園 今昔物語 58 栄光の足跡 46

第81回選抜高校野球大会

【概要】
2009年3月21日~4月2日(平成21年)
開幕試合 倉敷工11―10金光大阪
二回戦  中京大中京6―5倉敷工

【まとめ1】
選抜高校野球の話題が届き、冷え込む季節に熱い過去の記憶が湧き上がって来る。
古豪復活を狙う倉敷工が、選抜に出場するが「強打の倉工」のイメージは、もう遠い記憶になっていた。
『倉工粘り強さが身上』
『倉工試合ごとに進化』
倉敷工は、昨秋、地元の倉敷マスカット球場で開催された秋季中国大会で、37年ぶりに制覇し、「34年ぶり10回めの、選抜出場」を決める。しかし、その中国大会には、県大会4位という、出場資格ギリギリの出場だった。

中国大会で、37年ぶりに優勝して喜ぶ 倉敷工ナイン

2回戦で県大会覇者の作陽を大差で破って勢いに乗ってベスト4で鳥取城北、決勝では、南陽工を下し、見事優勝を飾る。
そして、試合終了後、ナインは監督中山隆幸と一人ずつ次々に抱き合ったのだ。そして、泣いた。
一塁側倉工大応援団も泣いた。
(今年の)倉敷工は、粘り強さが身上の実践的攻撃形のチーム。県大会から中国大会にかけ、試合ごとに「進化を続けたフレッシュなチーム」と言えよう。

『どんな事があっても、絶対諦めるな』
『死ぬ気で、やり抜け』
(この年の)昨年3月から、チームを率いるOBの中山隆幸監督。一試合一試合を「どんな事があっても諦めるな。」「死ぬ気でやり抜け」という精神面で負けない元気野球を目指し頂点に立つ。

円陣を組んで、気合いを入れる選手と中山隆幸監督。(右端)「諦めるな。死ぬ気でやり抜け」

中山隆幸監督の指示を聞く倉工ナイン

県大会4位のチームが、中国大会で優勝した記録はない。
34年ぶりの選抜甲子園。快進撃の予感がしていた。

快進撃の予感がする 倉工ナイン

つづく
随時掲載

お願い
本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事をご了承下さい。

参考
朝日新聞「バーチャル高校野球」
山陽新聞「灼熱の記憶」
(注)現在、「灼熱の記憶」は、ありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
(注)現在、「夢フィールド」の放送は、ありません。

協力
和泉利典(元、倉敷工業高校野球部監督)
中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB会
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会

熱闘甲子園 今昔物語 57 栄光の足跡 45

第81回選抜高校野球大会

【概要】
2009年3月21日~4月2日(平成21年)
出場32チーム入場曲「キセキ」
優勝 清峰(長崎)、準優勝 花巻東(岩手)
体調不良の多い選手の中、「1球への集中」が目立つ。
高校生の秘めたる力を、見せつけた大会だった。
大会前半、極度の緊張と寒さの影響で、軽い脱水症状で足をつる投手が数人いた。季節の変わり目。体調管理の厳しさを、感じた大会でもあった。

【はじめに3】
34年ぶりの因縁の対決は、またも1点差。
前回は、激しい打撃戦の末、16対15で勝利。今回は中京が、6対5で倉敷工を振り切って、春夏の甲子園で、全国最多の通算122勝を挙げた。
スタンドでは、当時の選手が、感慨深げに試合を見守っていた。

中京大中京 230 100 000 6
倉 敷 工 010 004 000 5

倉敷工投手 山崎
本塁打

倉敷工は、持ち前の粘り強さを十分に発揮したが、序盤の失点が響き、あと一歩及ばなかった。
一回、2四死球などで、一死二三塁のピンチを招くと中京4番打者のレフト前打を野手が後逸し、2点を献上。二回は、失策、四球と、長短打で3点を失った。
エース山崎は、甘い変化球を痛打され、守りも浮足立っていた。後の追い上げを考えると、余計に悔やまれる失点と言えよう。しかし、六回の集中打はさすが。真骨頂のしぶとさを見せつけた。
四回までに、6点をもらった中京エース堂林(のちに、広島カープ入り)は、制球が甘くなった六回。
井上の、三塁強襲安打と四球の後、三木がショート強襲安打を放ち、井上が生還。さらに、二三塁から日下が、センター犠打。さらに、山形のセンター超え二塁打。そして、山崎のレフト前打で、1点差に迫った。この勢いで、終盤もう一押しが欲しかった。


つづく
随時掲載

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本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事をご了承下さい。

参考
朝日新聞「バーチャル高校野球」
山陽新聞「灼熱の記憶」
(注)現在、「灼熱の記憶」は、ありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
(注)現在、「夢フィールド」の放送は、ありません。

協力
和泉利典(元、倉敷工業高校野球部監督)
中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB会
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会

熱闘甲子園 今昔物語 56 栄光の足跡 44

第81回選抜高校野球大会

【概要】
2009年3月21日~4月2日(平成21年)
出場32チーム入場曲「キセキ」
優勝 清峰(長崎)、準優勝 花巻東(岩手)
「野球は、投手力。」を、改めて実証した大会だった。
19奪三振の興南島袋。9回を無安打に封じたPL学園中野。技巧派の利府塚本ら参考になる好投手が多かった。大会を通じ四死球206。失策66は、過去10年間で最小。ボール1個分低くなったストライクゾーンの影響により、打撃陣の低調さが目についた。
バントミスなど、全体的に攻めが淡泊。初球の明らかなボール球に手を出す事も目についた大会だった。
テンポのいい試合はいいが、積極性と混同してはいけないであろう。

【はじめに2】
「好球必打。」「(バットを)振り切れ。」「スピード重視の野球。」
ボール球には、絶対に手を出さず、「いける」「打てる」と思った球は、1球目から積極的に打っていく倉敷工が、大接戦を制した。

金光大阪210 120 003 001 10
倉敷工 100 301 013 002 11
(延長12回)
倉敷工投手 山崎→早藤
本塁打 三村

『開会式直後の、開幕試合』
『超満員の、甲子園球場』
常に追う展開だった、倉敷工が18安打で、投手陣を盛り立てながら、開幕戦を劇的に飾った。
延長12回、三村、三木らの連打で追いつくと、日下がライトへ決勝打を放った。20安打した金光大阪の攻撃も迫力あったが、守備で粘り切れず甲子園初勝利を土壇場で逃がした。参考までに、金光大阪は、安打20。二塁打7。三塁打1。本塁打1。失策3。
倉敷工は、安打18。二塁打4。三塁打1。本塁打1。失策1。
2回戦は、プロ注目堂林のいる、超名門中京大中京だった。


つづく
随時掲載

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参考
朝日新聞「バーチャル高校野球」
山陽新聞「灼熱の記憶」
(注)現在、「灼熱の記憶」はありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
(注)現在、「夢フィールド」の放送はありません。

協力
和泉利典(元、倉敷工業高校野球部監督)
中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB会
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会

熱闘甲子園 今昔物語 55 栄光の足跡 43

第81回選抜高校野球大会

【選抜への道】
西部地区予選
苦しみながらも、4戦全勝で県大会出場となる。

岡山県秋季大会
倉敷工10―0岡山共生
倉敷工5―4関西
二回を終え、0対4。意気消沈するナインに、中山監督が激。「終盤、必ずチャンスがある。絶対諦めるな。」
八回に同点とし、延長10回、5対4で勝つ。チーム全体に、一体感と自信が、芽生え始めた。

準決勝 倉敷工8―12玉野光南(延長10回)
3位決定戦 倉敷工6―9倉敷

秋季中国地区大会
倉敷工4―1宇部鴻城
倉敷工12―5作陽
作陽は、県秋季大会優勝校。倉工は、初回3失点。
その裏、2点を取り返す。この回、1番頼の一振りがベンチのムードを一変させる。頼の一撃が、倉工の勢いを、爆発させる。

準決勝 倉敷工2―1鳥取城北
粘りと思い切り。2対1と、際どく競り勝った試合は圧巻。
0対1で迎えた九回裏。一死二三塁で、エース山崎が放った打球は、ライトの頭上を越える。しかし、二塁走者のスタートが遅れ、ホームタッチアウト。二三塁に走者が残ったが、後がない土壇場。7番内山が0-1から真ん中低めのストレートをフルスイングして、ライト前へ。
1対1の同点とする。延長12回、摘出でサヨナラ勝ち。

決勝 倉敷工4―1南陽江
一回、1番打者頼が、初球安打で出塁。後続もたたみかけわずか、7球で5人を送り込んだ速攻。2点を先取して流れをつかむ。3回めの、中国地区優勝となる。

【秋の中国大会優勝】
昭和38年。決勝で、尾道商に7対6で勝ち初優勝。
(岡山県営球場)
昭和46年。決勝で、鳥取工に6対5で勝ち2回めの優勝。(宇部市野球場)
今回(平成20年)、決勝で南陽江に4対1で勝ち、3回めの優勝。(倉敷マスカット球場)

【34年ぶり10回めの春】
「伝統校としての誇りを胸に、目標の1勝を目指して高校生らしく、はつらつと戦う。」と、主将の頼宏樹。
エース山崎主記は、「甲子園のマウンドは楽しみ。
仲間を信じて、思い切り投げたい。」
中山隆幸監督は、「チャレンジャー精神でまずは、1勝。」と意気込むのだった。

つづく
随時掲載

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参考
朝日新聞「バーチャル高校野球」
山陽新聞「灼熱の記憶」
(注)現在、「灼熱の記憶」は、ありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
(注)現在、「夢フィールド」の放送は、ありません。

協力
和泉利典(元、倉敷工業高校野球部監督)
中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB会
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会

熱闘甲子園 今昔物語 54 栄光の足跡 42

第81回選抜高校野球大会

【概要】
2009年3月21日~4月2日(平成21年)
出場32チーム
入場曲「キセキ」
優勝 清峰(長崎)、準優勝 花巻東(岩手)

清峰が、3年前の決勝で大敗した雪辱を果たした。
ほぼ5試合を1失点に抑えた大会屈指の本格派、今村の力投を抜きには語れない。敗れはしたが、花巻東の左腕菊池もケレン味のない投球で対抗。「野球は、投手力」を改めて実証した。

【はじめに】
この年の前年(2008年3月)。夏の甲子園に、2度の出場に導き、合計7試合を戦った倉敷工野球部部長 中山隆幸が、監督に就任した。監督だった和泉利典は、総監督に就いた。

「待ちに待った春の便り」
「34年ぶり、10回め」
「倉敷工に、吉報」

県内最多の甲子園24勝を誇る古豪に、待ちに待った春の便りが届いた。
「吉報を報告したい。粘りの倉工野球を甲子園で見せて欲しい。」と福田憲治校長が、選抜出場決定を報告した。

昨秋まで、前評判は決して高くなかった。
「まさか、ここまで来られるとは。」とエース山崎主記。
岡山4位校として臨んだ中国大会で優勝。
準決勝の鳥取城北戦は、土壇場の九回に追いつき、延長十二回、2対1でサヨナラ勝ちした。無心の快進撃だった。
次号で、昨秋の戦績を振り返ってみたい。

つづく
随時掲載

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参考
朝日新聞「バーチャル高校野球」
山陽新聞「灼熱の記憶」
(注)現在、「灼熱の記憶」は、ありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
(注)現在、「夢フィールド」の放送は、ありません。

協力
和泉利典(元、倉敷工業高校野球部監督)
中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB会
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会

熱闘甲子園 今昔物語 53 栄光の足跡 41 特別編

明治維新140年記念
第39回明治神宮野球大会

【概要】
主催 明治神宮日本学生野球協会
期間 2008年(平成20年)11月15日~
野球場 明治神宮野球場
招待チーム 大学の部10チーム、高校の部10チーム

【はじめに】
2008年(平成20年)3月。夏の甲子園に2度の出場に導き、合計7試合を戦った倉敷工野球部部長中山隆幸が、母校倉敷工監督に就任。中山と同じく、甲子園7試合を戦った監督の和泉利典が、総監督に就いた。

「長く、中山には色々な面で支えてもらった。今度は、自分が支える番。」と和泉。

前任校で、監督経験があった新監督の中山ではあったが、母校倉敷工での監督は、初めてであり、一年めでもあった。それがこの年、秋の中国大会で優勝を飾って「中国地区代表明治神宮大会」初出場を果たしたのだった。

倉敷工 000 000 000 0
西 条 010 000 01X 2

倉敷工投手 山崎
本塁打

四国地区大会(代表)優勝校の西条が、エース秋山(のちに、阪神タイガース入り)の好投で、2回戦へ進出した。西条は、二回2死から佐伯の三塁打と井下の適時打で先制。八回にも、佐伯の適時打で、追加点を挙げた。倉敷工は、山崎が、粘投したが、打線が3安打に抑えられ、完敗だった。

【参考】
明治神宮大会は、高校の部10校が出場できる。
秋の各地区大会優勝校による大会である。

つづく
随時掲載

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参考
朝日新聞「バーチャル高校野球」
山陽新聞「灼熱の記憶」
(注)現在、「灼熱の記憶」は、ありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
(注)現在、「夢フィールド」の放送は、ありません。

協力
和泉利典(元、倉敷工業高校野球部監督)
中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB会
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会

熱闘甲子園 今昔物語 52 栄光の足跡 40

第85回全国高校野球選手権大会(平成15年夏)

【概要】
2003
年8月7日~8月23日出場49チーム
1回戦駒大苫小牧8-0倉敷工(ノーゲーム)
倉敷工5―2駒大苫小牧
2回戦倉敷工4―3今治西
3回戦光星学院2―0倉敷工
対駒大苫小牧戦の仕切り直し。社会人野球JFE西日本で活躍するエース陶山大介が、鋭いスライダーで強力打線に立ち向かい、被安打6、奪三振9の好投。前日と別人のような出来に「立ち直りがすごい。」とあるチームの野球部部長が語った。

 【ヒーロー登場】
石本勝志(太鼓を叩き続けた応援団長)
「レッツゴー陶山」一際大きな声が、音頭をとった。
体ごとぶつかりそうな勢いで叩かれる太鼓。地面が揺れた。
スタンドが、一つになった。ノーゲームの試合。「応援じゃあ完全に負けてる。」大雨で、ブラスバンドも、太鼓もなかった。ずぶぬれになりながら、声をからした。
序盤からの劣勢に、座り込んだ。「絶対に逆転します。」
そう言いながらも、涙が止まらなかった。
再試合で、マメができても、平気な様に、手袋をつけ時々、バチを持つ手を変えた。

「気合で」太鼓を叩き続けた石本。
ようやく見えた、晴れ間の下で、帽子を脱いで汗をぬぐった石本だった。
がんばれ倉工
レッツゴー石本

古米竜士(伝統団旗で鼓舞した男)
台風の影響で、強い風の中、応援団の(当時の)2年生古米。アルプススタンドの最上段で、伝統の団旗を持ちナインを鼓舞した古米。岡山大会から、団旗の担当の古米。
ダンベルで鍛えた両腕で風をまともに受ける団旗をしっかり支えた。「今までで、一番重いです。」と、何度もよろけそうになったが、最上段に設置されている、看板に体を押し付けて、持ちこたえた。
ノーゲームになった試合は、高速道路の停滞で、駆けつける事が、出来なかったが、「甲子園で応援する夢がかなって、嬉しいです。」と、満足そうに話した古米だった。

がんばれ倉工
進め。夢から感動へ古米

つづく
随時掲載

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参考
朝日新聞「バーチャル高校野球」

山陽新聞「灼熱の記憶」
(注)現在、「灼熱の記憶」は、ありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
(注)現在、「夢フィールド」の放送は、ありません。

協力
和泉利典(元、倉敷工業高校野球部監督)
中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB会
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会

熱闘甲子園 今昔物語 51 栄光の足跡 39

第85回全国高校野球選手権大会(平成15年夏)

 【概要】
2003年8月7日~8月23日出場49チーム
優勝 常総学院、準優勝 東北

大会12日目。
倉敷工は、3回戦で光星学院(青森)に、0対2で、惜しくも敗れた。35年ぶりの8強入りは果たせなかったが、最後まで懸命にプレーした選手たちに、約1万5千人の観客から惜しみない拍手が送られた。

 【はじめに5】
甲子園での3試合目。
倉工三塁側アルプス席を埋めた約3000人の大応援団も戦っていた。グランドの選手と一体となって、この試合も最後まで逆転を信じ、大声援を送り続けたのだった。

倉敷工 000 000 000 0
光星学院100 010 00X 2(3回戦)
倉敷工投手 陶山
本塁打

光星学院の桑鶴投手が、二塁を踏ませず4安打完封勝利。
威力ある直球に、変化球をうまく配した。打線は、一回、田中の適時二塁打で先制。五回には、有本の右前適時打で加点した。光星学院の力強い振りが目立った。
倉敷工は、3併殺を喫し、盗塁失敗などでなかなか好機を作れなかった。
『打線沈黙―完敗』倉敷工打線が、4安打と沈黙し、8強入りを逃した。敗れはした
ものの、無四球2失点好投のエース陶山は、攻守を連発した守備陣に「ピンチを何度も救ってもらいました。みんなに感謝したい。」と語った。
1回戦の駒大苫小牧では、雨天ノーゲームの再試合で勝利。2回戦では、義足で奮闘する曽我選手を擁した今治西を倒すなど、話題を集めた倉敷工。
主将の須田は、「駒大苫小牧の人たちには、(勝てなくて申し訳ない)と伝えたい。」と話した。

つづく
随時掲載

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参考
朝日新聞「バーチャル高校野球」
山陽新聞「灼熱の記憶」
(注)現在、「灼熱の記憶」はありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
(注)現在、「夢フィールド」の放送は、ありません。

協力
和泉利典(
元、倉敷工業高校野球部監督)
中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB会
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会