熱闘甲子園 今昔物語 72 栄光の足跡 60 (選抜への道 6)

第94回選抜高校野球大会
【概要】
2022年3月18日~3月30日
優勝 大阪桐蔭、準優勝 近江

【選抜への道6】
(2021年)秋の高校野球大会は、倉敷工が22年ぶり11回めの優勝を飾り閉幕した。
来春の選抜の参考資料となる中国大会に出場する倉敷工。これまでの熱戦を振り帰ってみたい。

『倉敷工攻守にバランスあり』
倉敷工は、1試合平均の得点が6.25。
失点は1.75と攻守のバランスが取れていた。
チーム打率は、上位3校中トップの3割3分3厘。10安打9打点の主砲日向を筆頭に積極的なスイングが光る打線は、上位から下位まで長打もよく出た。
ストレート、スライダーに切れのあるエース右腕高山は、3戦を投げ抜き、防御率1.80と安定感がある。
決勝で、右腕近藤が、学芸館打線を完封したのも明るい材料だった。
『中軸に強打者ずらりと並ぶ』
積極性が売り物の打線は、21試合を計算すると、チーム打率3割7分5厘。
中軸は、34打点の日向、打率4割4分2厘の福島、パンチ力抜群の若林と強打者を並べる。さらに、長打も狙えるリードオフマン藤井。小技が利く松島や増田がチャンスメークし、下位や控えも打力十分と言えよう。切れのあるスライダーが武器のエース高山は、防御率2.43。
県大会決勝で学芸館を完封した近藤。
高山、近藤の両右腕が、テンポ良く投げ、攻撃にリズムを与えたいところだろう。

打撃練習の 倉敷工。倉敷市営球場にて。

『2021年、秋の中国大会』
来春の選抜出場に向けた最後の関門となる秋の中国大会は、山口県山口市の「山口マツダきずなスタジアム」を中心に開幕。
16校が、晴れ舞台を目指す。
こうした中、倉工の卒業生でないのに、「倉工のファンです。」とわざわざ大阪から応援に、駆け付けて下さった方がいた。

つづく
随時掲載

お願い
本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事をご了承下さい。

参考
毎日新聞
朝日新聞「バーチャル高校野球」
山陽新聞「灼熱の記憶」
(注)現在、「灼熱の記憶」は、ありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
(注)現在、「夢フィールド」の放送は、ありません。

協力
和泉利典(元、倉敷工業高校野球部監督)
中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB会
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会

熱闘甲子園 今昔物語 71 栄光の足跡 59 (選抜への道 5)

第94回選抜高校野球大会
【概要】
2022年3月18日~3月30日
優勝 大阪桐蔭、準優勝 近江

【選抜への道5】
『2021年秋の岡山県大会』
(決勝)
倉敷工 001 020 000 3
学芸館 000 000 000 0

倉敷工は、右腕近藤が被安打5で完封。
七回を除く毎回走者を背負いながらも直曲球を、低めに集め要所を締めた。
バックも無失策。2併殺で盛り立てた。
打線は、三回、近江、藤井の単打などで、1死満塁とし、増田のスクイズで先制。
五回は、2死一三塁で仕掛けた重盗が決まり1点。
なおも、増田の内野安打で加点した。
倉工は県大会優勝校となり、選抜への重要参考資料となる中国大会進出が決定した。

22年ぶりの県優勝で表彰される倉工ナイン。

『倉敷工22年ぶり県優勝』
0対0の三回。倉敷工がビックチャンスを迎える。単打2本と犠打、四球で1死満塁。
準決勝まで、37安打を放った強打の倉工。
ここで、意表を突いた攻めに出る。

3回.。一死満塁、増田のスクイズで先制する。

『スクイズで先制。大胆采配が決まる』
初球を、2番増田が、投手前に転がした。
今大会初となる、スクイズで先制点を奪った。
この先は、打てない試合も出て来る。
色々な策を、身に着けておきたかったのだろう。大胆な采配は、五回2死一三塁からの重盗。一走藤井が二盗。捕手が二塁へ送球する間に三走近江が本塁へ突入。
なおも増田の鋭い当たりが、内野手のグラブをはじくのを見て、藤井が一気に三塁を蹴って生還。
(水物)と言われる打撃だけに頼らず、小技や、機動力を使い、わずかな隙を突いて行く倉工。3得点には、そんな要因が詰まっていた。

『2番手投手の好投』
中国大会に向け、2番手投手近藤の好投も見逃せない。スライダーと直球を軸に、尻上がりに調子を上げ、被安打5で完封した。

つづく
随時掲載

お願い
本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事をご了承下さい。

参考
毎日新聞
朝日新聞「バーチャル高校野球」
山陽新聞「灼熱の記憶」
(注)現在、「灼熱の記憶」は、ありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
(注)現在、「夢フィールド」の放送は、ありません。

協力
和泉利典(元、倉敷工業高校野球部監督)
中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB会
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会

熱闘甲子園 今昔物語 70 栄光の足跡 58 (選抜への道 4)

第94回選抜高校野球大会
【概要】
2022年3月18日~3月30日
優勝 大阪桐蔭、準優勝 近江
一回戦 和歌山東 8―2 倉敷工
(お願い)
この試合の内容については、当HP「栄光の足跡54」を参照して下さい。

【選抜への道4】
『2021年秋の岡山県大会』
(準々決勝)
倉敷工 300 000 200 5
光 南 000 100 000 1

先手を取った倉敷工が完勝した。
一回、藤井と福島の左前打などで、1死一三塁とし、日向の中前打、若林の右中間2点二塁打で3点を先制。3対1の七回は、日向の2点右前打で突き放した。エース右腕高山は、直球、変化球を織り交ぜ、1失点で投げ切った。

『倉敷工エース、安定感十分。完投する』
倉工エース高山は、リズム良く5安打1失点で完投。
チームを昨年に続き4強入りに導き、「勝てたのが一番です。」と、さわやかに振り返った。
この日、139キロの直球、切れ味鋭いスライダーといった変化球を低めに集める。
米大リーグのダルビッシュ投手の投球を参考にしたシュート気味の球を操り、相手打者を次々と打ち取った。これまで、外角一辺倒だったが、今大会から思い切って、内角を突けるようになり、内外角の出し入れで勝負できるようになった。
「投球の幅が、ぐんと広くなった。」と高田監督。
6年ぶりの中国大会へ、打線好調の岡山東商との次戦でも、安定感十分のピッチングで、凡打の山を築きたい。

倉敷工エース高山。次々と好打者を打ち取る。

(準決勝)
倉敷工 6―4 岡山東商
岡山東商は、倉工との準決勝、三位決定戦を共に2点差で落としたものの、12年ぶりの4強入りと健闘。投手も粘り強かった。

つづく
随時掲載

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本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事をご了承下さい。

参考
毎日新聞
朝日新聞「バーチャル高校野球」
山陽新聞「灼熱の記憶」
(注)現在、「灼熱の記憶」は、ありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
(注)現在、「夢フィールド」の放送は、ありません。

協力
和泉利典(元、倉敷工業高校野球部監督)
中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB会
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会

熱闘甲子園 今昔物語 69 栄光の足跡 5/(選抜への道 3)

第94回選抜高校野球大会

【概要】
2022年3月18日~3月30日入場曲「群青」
優勝 大阪桐蔭、準優勝 近江
一回戦 和歌山東8―2倉敷工
(お願い)
この試合の内容については、当HP「栄光の足跡54」を参照して下さい。

【選抜への道3】
『2021年秋の岡山県地区予選』
倉敷工19―0倉敷南(五回コールド)
倉敷工21―4日新(七回コールド)
倉敷工7―2青陵

『2021年秋の岡山県大会』
倉敷マスカット球場であった開会式で、倉敷工の福島貫太主将が、「野球ができる事に感謝し、晴れの岡山の高校球児として、笑顔で全力プレーを貫き、戦い抜くことを誓います。」と選手宣誓した。

(一回戦)
倉敷工430 103 0 11
山 陽000 002 0  2
(七回コールド)

15安打を放った倉敷工が大勝した。
一回、日向、若林の連続適時長短打と花房の犠飛で、4点を先制すると、二回は、藤井の適時二塁打などで3得点。その後も加点し突き放した。エース右腕高山は、切れ味鋭い変化球を決め球に、七回を7安打2得点に抑えた。
「夏準優勝の山陽を打ち崩す」
「攻めて、攻めて、攻めたぎる。」
倉敷工は、チームスローガンを体現する強打で、今夏の岡山大会準優勝校山陽から15安打11得点。主将福島は、「良い一歩を踏み出せた。」とうなずいた。
次の二回戦は、難敵玉野光南だった。

1回表。倉敷工1死一二塁。 日向が、左中間二塁打を放ち、1対0と先制する。

つづく
随時掲載

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本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事をご了承下さい。

参考
毎日新聞
朝日新聞「バーチャル高校野球」
山陽新聞「灼熱の記憶」
(注)現在、「灼熱の記憶」は、ありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
(注)現在、「夢フィールド」の放送は、ありません。

協力
和泉利典(元、倉敷工業高校野球部監督)
中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB会
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会

熱闘甲子園 今昔物語 68 栄光の足跡 56

第94回選抜高校野球大会

【概要】
2022年3月18日~3月30日入場曲「群青」
優勝 大阪桐蔭、準優勝 近江
一回戦 和歌山東8―2倉敷工
(お願い)
この試合の内容については、当HP「栄光の足跡54」を参照して下さい。
【選抜への道2】
『監督紹介』
高田康隆 倉敷工監督
倉敷工-大阪経済大-興譲館コーチ、監督―倉敷工]


吉報を聞いた瞬間、歴代の教え子の顔が、次々と頭に浮かび声を詰まらせた。「これまで、悔しい思いをさせてきた子どもたちのお陰で今がある。」
母校で迎える7度めの春。指導者として、初めて甲子園の土を踏む。
「下手でもええ。お前らが、本気でやれるかじゃ。」
倉敷工グランド。ノックバットを手に、岡山弁の大声が響く。倉工時代は、県内屈指の本格派右腕。
挫折を味わったのは、大軽大3年の時。過度の投げ込みで、右肘を複雑骨折し、プロへの夢を絶たれた。
転機は、4年の時の夏休み。恩師に誘われて、倉敷工の学生コーチになり、甲子園出場を果たした。
「夢を持つ大切さ伝えたい」
野球を通じて、夢を持つ大切さを伝えたい。
新たな生きがいを見つけ、卒業後も仕事をしながら指導を続けた。
2004年から、興譲館でコーチ、監督を歴任。
キャリアを積み、2016年に母校に戻って来た。
選手と共に、一日一日を刻み、伝統ある倉工の新たな歴史を作る。
(注)今、現在は、倉敷工OB藤原洋造監督です。

つづく
随時掲載

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本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事をご了承下さい。

参考
毎日新聞
朝日新聞「バーチャル高校野球」
山陽新聞「灼熱の記憶」
(注)現在、「灼熱の記憶」は、ありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
(注)現在、「夢フィールド」の放送は、ありません。

協力
和泉利典(元、倉敷工業高校野球部監督)
中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB会
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会

熱闘甲子園 今昔物語 67 栄光の足跡 55

第94回選抜高校野球大会
【概要】
2022年3月18日~3月30日出場32チーム
入場曲「群青」
優勝 大阪桐蔭、準優勝 近江

大阪桐蔭の打線は、一回敵失と適時打でわずか8球で先制点を奪うなど4完投で疲れが見える近江の山田を三回までに攻略。4本塁打を含む16安打で大量18点を奪った。近江は、序盤で主導権を握られ動揺したが、打線にこれまでのような粘りはなく、守備も4失策と乱れた。

一回戦 2022年3月19日
和歌山東 000 001 000 07 8
倉敷工  001 000 000 01 2
(延長11回)
投手
和歌山東 麻田―田村―麻田―山田-森
倉敷工  高山―近藤

(お願い)
この試合の内容については、当HP「栄光の足跡54号」を参照して下さい。(前号)
【選抜への道1】
第94回選抜高校野球大会の選考委員会が開かれ倉敷工の「13年ぶり11回目」の出場が決まった。
攻守にバランスが取れたチーム。2021年秋の県大会で優勝し、中国大会でベスト4入りした実績が評価された。
聖地を踏むのは、2009年の春以来。
金光大阪との打ち合いを11対10の延長逆転サヨナラで制した。この年の開幕試合は、今も語り草だ。
その豪快さは、今の世代と重なる。
当HPでは、「選抜への道」と題して、次号より県大会から振り返ってみる事にする。

つづく
随時掲載

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本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事をご了承下さい。

参考
毎日新聞
朝日新聞「バーチャル高校野球」
山陽新聞「灼熱の記憶」
(注)現在、「灼熱の記憶」はありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
(注)現在、「夢フィールド」の放送は、ありません。

協力
和泉利典(元、倉敷工業高校野球部監督)
中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB会
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会

熱闘甲子園 今昔物語 66 栄光の足跡 54

第94回選抜高校野球大会
【概要】
2022年3月18日~3月30日出場32チーム
入場曲「群青」
優勝 大阪桐蔭 準優勝 近江
大会初日第2試合
和歌山東8対2倉敷工
大阪桐蔭は、投打がかみ合い圧倒的な力を見せた。
先発の左腕前田は、先発した準々決勝から中2日空き余力十分。角度のある直球と、大きく曲がるスライダーを武器に、近江打線を翻弄した。七回まで、被安打2、11奪三振、失点も失策がらみの1点だった。八回からは、ここまで2試合に先発した大型右腕川原を、救援させ、反撃の糸口すら与えなかった。

【はじめに1】
『倉敷工13年ぶり11回目選抜出場』
和歌山東投手陣の粘りが、勝機を生んだ。
和歌山東主戦投手、麻田は、力強く腕を振り、計9回を被安打4、1失点。ともにピンチで救援した、田村と山田の両左腕は変化球を大胆に使った。無失策で守備も堅かった。倉敷工の高山も力投したが、最後に力尽きた。

和歌山東 000 001 000 07 8
倉敷工  001 000 000 01 2
延長11回
倉敷工投手 高山―近藤
本塁打

倉敷工は、同点の延長11回に力尽きた。
十回まで1失点と粘投していたエース高山は、この回、先頭からの3連打で勝ち越しを許すと、さらに、4長短打を浴びるなど一挙7点を奪われた。
自慢の打線は、すべて短打の5本に、封じられた。
三回に、藤井の中前適時打で先制した後は、相手エース麻田らを捉え切れず、高山を援護できなかった。
倉敷工としては、八、十回の1死一二塁の好機を生かしたかった。和歌山東は、山田、森岡の1、2番コンビが共に、3安打と活躍し、十一回は打者11人の猛攻で一気に勝負を決めた。終盤のピンチを小刻みな継投でしのぎ、勝利を引き寄せたといえよう。

つづく
随時掲載

お願い
本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事をご了承下さい。

参考
毎日新聞
朝日新聞「バーチャル高校野球」
山陽新聞「灼熱の記憶」
(注)現在、「灼熱の記憶」は、ありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
(注)現在、「夢フィールド」の放送は、ありません。

協力
和泉利典(元、倉敷工業高校野球部監督)
中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB会
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会

熱闘甲子園 今昔物語 65 栄光の足跡 53(二人のOB 2 最終回)

第81回選抜高校野球大会
【概要】
2009年3月21日~4月2日(平成21年)
開幕試合 倉敷工11―10金光大阪
二回戦 中京大中京6―5倉敷工

【OB紹介2】
『岡本良一』
倉敷市下津井出身
倉敷工-明治大学―川崎重工
倉敷工、明治大学、川崎重工神戸とプレーヤーとしてもアマチュア球界のトップを張った男。
社会人野球、川崎重工神戸時代「1977年社会人野球ベスト9」に輝く。三塁手。
『野球への恩返しを』
昭和43年、倉敷工2年生で、春夏の甲子園共にベスト4。
黄金時代を築く。明治大学へ進学。「なんとかせい」の故島岡吉郎監督の指導を受けながら、三塁手として活躍。
30歳の現役引退後に、「野球への恩返しをせい。」と周囲に勧められて審判の道を歩む。
社業でも大いに手腕を発揮。関西支社長などの要職を経ている。
選手として、会社員として、そして審判として、歴戦をくぐり抜けた男。岡本良一は言う。
「やっぱり、自分が球審をした中では、松坂が一番やないかと思いますね。」
『横浜対PL学園の球審』
例えば、1998年夏の第80回記念大会で、松坂大輔を擁する横浜とPL学園の準々決勝(延長17回)の球審を務め、岡本良一球審は、その試合において松坂から一発でボークを取っている事でも有名。その横浜が、今度は「松坂大輔のノーヒットノーラン」で知られる京都成章との決勝でも球審を務め、甲子園決勝の球審5試合など幾多の各場面に立ち会っている。
あの夏、松坂大輔のまばゆい夏。
延長17回の準々決勝に臨んで、隠れた主役の一人でもあるはずの球審に、大観衆や大声援、あるいは空の色や雲の形の記憶はない。名審判岡本良一。
岡本良一は、兵庫県高野連の審判部長として後進の育成に力を注ぐ。
兵庫県高校野球抽選会の前、5月に71歳で死去。
2023年6月15日。前審判部長、岡本良一さんの冥福を祈り、出席者全員が黙とう。また、高校野球発展のために功績のあった、大きな賞が贈られた。
忘れまじ野球の鬼
名審判 倉工OB岡本良一
お願い「栄光の足跡51号」を、参照して下さい。

1998年 第80回記念大会準々決勝 横浜対PL学園 右端が、球審の岡本良一さん

【参考】
1998年第80回記念大会準々決勝
横  浜 000 220 010 010 000 12 9
PL学園 030 100 100 010 000 10 7
投手
横浜 松坂
PL学園 稲田―上重

横浜は、延長17回、途中出場の常盤が右中間に2点本塁打を放ち勝ち越し、熱戦に終止符を打った。
横浜エース松坂も序盤に速球を狙われて失点したが、最後まで渾身の力投で完投した。PL学園の粘りも見事。延長に入っても二度追いついた。松坂から13安打した打線も素晴らしかった。

つづく
随時掲載

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参考
朝日新聞「バーチャル高校野球」
山陽新聞「灼熱の記憶」
(注)現在、「灼熱の記憶」は、ありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
(注)現在、「夢フィールド」の放送は、ありません。

協力
和泉利典(元、倉敷工業高校野球部監督)
中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB会
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会

熱闘甲子園 今昔物語 64 栄光の足跡 52 (二人のOB1)

第81回選抜高校野球大会

【概要】
2009年3月21日~4月2日(平成21年)
開幕試合 倉敷工11―10金光大阪
二回戦  中京大中京6―5倉敷工

【OB紹介1】
『岸本千秋』
倉敷工―早稲田大学―朝日新聞社
昭和33年、倉工入学。昭和33年34年の選抜大会出場。
昭和34年、第41回夏の甲子園では、2回戦進出。
同、10月第14回国民体育大会出場第3位。内野手。
倉工卒業と同時に、早稲田大学へ進学。(勉強で入学)
昭和37年10月。第17回国民体育大会(高校野球の部)が、地元岡山で開催された時の事。会場は、倉敷市営球場。
この時、倉敷工監督として出場した。小沢監督が、監督を指名したのである。当時の小沢監督はプロ出身者だったため、国体への出場は出来なかったからだ。
その小沢監督の代行として、早稲田大学生の岸本千秋が、監督代行を務めたのだった。
試合は、初戦(山口、宇部鴻城)で敗れたのだが、会場の倉敷市営球場は超満員だった。
この国体決戦は、空前の人気を呼び、観衆はスタンドの外にまで溢れ、地鳴りのような歓声が響き渡ったという。この試合の先発投手は、昭和36年夏、報徳学園戦で活躍した永山勝利だった。
また、この年の甲子園や国体で活躍した選手は、後の岡山球界の指導者を多数輩出した点でも意義深い。
倉敷工投手コーチとして10年ぶりの甲子園を勝ち取った倉敷工。そのエースを育てたコーチこそ永山勝利その人だったのである。
倉工野球の意気と誇りと苦闘の日々の団結を「岸本千秋」は、植え付けたと言えるだろう。(故人)「岸本千秋」は、朝日新聞社編集委員として夏の甲子園を主催。倉敷工が、甲子園出場した際も各方面で援助し続けたのだった。
(くわしくは、前号、栄光の足跡51号を、参照して下さい。)

次号「栄光の足跡53」では、甲子園決勝の主審を5試合も務めた、「岡本良一OB」を、紹介する事にする。

つづく
随時掲載

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参考
朝日新聞「バーチャル高校野球」
山陽新聞「灼熱の記憶」
(注)現在、「灼熱の記憶」は、ありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
(注)現在、「夢フィールド」の放送は、ありません。

協力
和泉利典(元、倉敷工業高校野球部監督)
中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB会
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会

熱闘甲子園 今昔物語 63 栄光の足跡 51

第81回選抜高校野球大会
【概要】
2009年3月21日~4月2日(平成21年)
開幕試合 倉敷工11―10金光大阪
二回戦 中京大中京6―5倉敷工

【おわりに3】
倉敷工監督和泉利典。同、部長のちに監督中山隆幸。
和泉と中山のコンビは、3度の甲子園出場を果たす。
和泉は、甲子園7試合を戦い4勝。この甲子園4勝は歴代監督単独2位の戦績。耐えに耐え、培った意気と力の勝利だった。中山は、部長として和泉と共に7試合。監督として2試合の合計9試合を、甲子園で戦った。そして、甲子園倉敷工監督1勝を挙げる。

甲子園に、倉敷工が、そしてその2人が来るのを待ちに待っていた超大物OBがいた。『待っとったんじゃ。ワシはうれしい』
『よう、来た。よう来た。』
倉工野球の意気と誇りと苦闘の日々の団結を示した平成8年夏。この時、和泉と中山は、その超大物OBと出会う。

その超大物OBとは、「朝日新聞社編集委員岸本千秋」「審判部副部長岡本良一」

「岸本さんに、甲子園出場を大変喜んで頂きました。」と中山。朝日新聞社として、また大会主催者として甲子園内の各部署や多くの役員を紹介してくださったとのこと。
また、審判部では(当時の)審判部長を通じて「副審判部長岡本良一氏」を。
この時だった。岡本氏は一塁側ベンチ裏で中山を待っていた。
「『よう、来た。よう、来た。ワシは倉工が来るのを待っていたんじゃ。』」と。
「褒めて下さり、感激して下さいました。久しぶりの甲子園出場を、大変喜んで頂きました。」と中山。
「さらに、驚く事があったんです。」と中山は言う。
平成15年夏の甲子園出場の時だった。岸本氏は大会会長に対し、「オイ、君」と、呼んだという。
「大会会長に対してですからね。もう、びっくりしましたね。すごいですわ。」
中山は、次のように言う。
「岸本さんや岡本さんのお陰で、平成8年ベスト16。同年、国民体育大会に出場する事が出来ました。さらに平成15年夏も出場でき、岸本さんや岡本さんには大変お世話になり、お陰様で同年もベスト16まで進出できました。平成21年春の選抜の開幕試合で「倉工11対金光大阪10」の試合を、朝日新聞編集委員として岸本さんが大きくコラムとして記事にしてくれました。」
今でも、感謝の気持ちを持ち続けている中山。

次の「栄光の足跡52号」では、「OB岸本千秋」と「OB岡本良一」を取り上げる事にする。

つづく
随時掲載

お願い
本文に迫力を持たせるため、敬称は略させて頂きます事をご了承ください。

参考
朝日新聞「バーチャル高校野球」
山陽新聞「灼熱の記憶」
(注)現在、「灼熱の記憶」は、ありません。
瀬戸内海放送「夢フィールド」
(注)現在、「夢フィールド」の放送は、ありません。

協力
和泉利典(元、倉敷工業高校野球部監督)
中山隆幸(元、倉敷工業高校野球部部長監督)
岡山県立倉敷工業高等学校硬式野球部OB会
岡山県立倉敷工業高等学校おいまつ会